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尚美学園大学 総合政策学部 ライフマネジメント学科 スポーツコース 江頭ゼミ

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2015.7.22

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エスパルスでの仕事

 入社後、営業企画部、広報室、サッカー普及部と異動し、現在は大営業部に所属しています。仕事内容は主に企業を対象にクラブスポンサーへのご加入のお願いや、チケット販売、グッズ販売などを行っております。

エスパルスに就職した経緯

 小学生からサッカーを始め、小さい頃はプロサッカー選手になれればとも思っていましたが、サッカーを続けていく中で段々と現実もわかってきて、「とてもプロサッカー選手にはなれない」と思うようになりました。それでもサッカーが好きという気持ちは変わらなかったので、目標がサッカー選手から、サッカーに関係する仕事で生計を立てるということに変わりました。スポーツ業界は、繋がりがあって初めて門が開けてくる部分があります。私は、大学の専攻はスポーツ関係ではないですし、サッカー関係者へのコネクションも全くなく、アドバイスをいただける方もいなかったので何をしていいのか全くわかりませんでした。高校の同級生は大学でも体育会でバリバリサッカーを続けていたこともあり、趣味程度のサッカーしていなかった私は何かやらなければという焦りだけがありました。そんな時期に大学でインターンシップという制度を知り、挑戦してみることにしました。大学1年生の時に、インターンシップをしてみたい先として、Jリーグのクラブや日本サッカー協会、地域のサッカー協会に履歴書を送りました。20~30通送りましたが全くリアクションはなく、返事をいただけたのは2クラブからの断りの手紙だけでした。最初から壁にぶち当たり、どうしたらよいのかわからない中で、静岡に帰省し今の状況を雑談程度に話していたら、たまたま知り合いの知り合いにエスパルスに勤めている方がいるという方に出会い、その方の紹介でエスパルスの担当の方にインターンシップ受け入れの要望書を送らせていただくと、今までの事が嘘かのようにすんなりとインターンを受け入れてくれ、エスパルスで研修を行うことになりました。

 学生の立場で業界と接点が全くない所からと接点を作ることは大変ですが、一度接点を持つと一気に道が開けるのがこの業界だと思います。私の場合はエスパルスでのインターンシップをきっかけに、ジュビロ磐田や京都サンガでもインターンシップをさせていただく機会をいただきました。そして最終的には最初にインターンシップを受け入れてくれたエスパルスに戻ってくることになりました。多くの方々の繋がりとサポートのおかげで今の職に就けたと思っています。

想像されたいた内容と実際の仕事とのギャップはありましたか

spulse02Z.jpgインターンシップを経験していたこともありギャップを感じることは少なかったと思います。3クラブでインターンシップを経験させていただいたことで、わずかではありますが現実や雰囲気は掴めていたように思います。研修で実際の現場を体験することは、お客さんの立場では見ることのできない部分を見ることができますし、実際に現場で働く方々の生の声を聞くこともできます。実際、サッカークラブの仕事といってもボールを蹴ることなど無かったですし、サッカーを観ることも公式戦くらいしかなかったので、サッカーと直接関係のないような多くの仕事に支えられチームが成り立っているということを知りました。それもあった就職してからも大きなギャップは無かったですし、変な期待を持つこともありませんでした。一般的にはこういった業界の仕事は華やかで目立っているというイメージを持っている方が多いですが、そういったイメージはありませんでした。
就職してから良かったなと思うのは、サッカーで勝負して、サッカーで生きていけるという点です。サッカーを続けてきた学生も社会人になることで、プレイヤーとしての一線を退き、仕事に力を注がなければいけなくなる方がほとんどだと思います。もっとサッカーをプレーしたいのに満足にできない方や、サッカーを仕事としたくてもできない方々がいる中で、サッカー業界で勝負し続けられていることは幸せなことだと思います。

 幼い頃に持ったプロサッカー選手の夢も早々に破れ、サッカーとは遊びとして付き合い生きていくことも一つの選択肢ではありましたが、自分の中でサッカーから逃げ出してしまうような悔しい気持ちがありました。それであれば私はプレイヤーではありませんが、サッカーで勝負する場で生きていきたいですし、プレイヤーとしてはダメでもサッカークラブとスタッフとして、もう一度サッカーにチャレンジしたいという想いがありました。

サッカーを辞める時どういうプロセスで決断したか

 高校三年生で進路を考え始めた時に、サッカー推薦という選択肢もあったかもしれません。ただ、高校生にもなれば自分の実力はわかりますし、サッカー選手としては勝てないと自分の中で感じていました。そういった考えもあり高校三年生の冬頃には第一線でサッカーをプレーすることは辞めようと決断をしました。

spulse03Z.jpg大学へ進学後、体育会のサッカー部でプレーしたいという気持ちもありましたが、一度決断したことですので貫こうと思いました。しばらくは、この判断で良かったのか自問自答することはありました。ですが、次の目標を決めるまでの時間は、それほどかかりませんでした。サッカーで勝負したいという想いはあったので、目標としての選択肢は多くはありませんでした。サッカークラブのフロントとして働きたいと考えたのは自然だったように思います。すぐに次の目標を見つけることができたこともあり、大学の四年間はサッカーを仕事にするための準備期間として費やすことができました。

 もし、目の前に当時の自分がいて、体育会に入ろうか迷っていたとしても、どちらが良いかはっきりしたアドバイスはできません。自分の信念で覚悟を決めたほうへと、突き進んで行ってほしいとは思いますね。面白いのが、私の高校時代のサッカー部の仲間で、大学で第一線でサッカーを続けなかった人ほど、今はサッカー業界で働いているんですよ。

就職活動

Jクラブでインターンシップを経験させていただく中で、サッカー業界の仕事は特殊だと感じるようになりました。そうすると一般的な企業の仕事との違いにも興味が湧いてきました。少しでも一般的な企業の仕事や雰囲気、社員の方々を知りたいという思いもあり就職活動では様々な業種にエントリーし就職試験を受けました。就職活動という限られた中ではありますが、他業種に触れることもでき、その時点で社会から私自身がどう評価されるのか知ることもできました。

学生時代

 よく遊びました。大学時代にしか出来ないことと勝手な理由をつけ遊んでいました。時間はあるけれど、お金は無かったので、友達みんなで伊豆まで電車で行って、ホームセンターで自転車を買って、静岡まで帰ってくるといった事もしました。アルバイトも色々やりました。長距離トラックの助手、交通誘導の警備員、ヒーローショーのスタッフ、CDやDVDの仕分け、国勢調査員、お寺の受付、焼肉屋などを色々経験しました。学生の皆さんに薦めたいのは色々な方々と関わるということです。色々な方とは様々な世代や職業の方々です。これらのアルバイトで出会った方々と話ことで、色々な価値観や人生観を教えてもらいました。また、色々な場所にも行くことをお薦めします。特に目的が無くても、初めて行く場所には何かしら発見があります。

 時間が豊富にある大学時代に、自分の知っている世界を拡げられたことは良かったです。人に会うことも、初めての場所に行くことも発見の連続でした。それは、社会人になってとても役になっています。
スポーツビジネスの特徴

 スポーツビジネスの特徴としては、勝敗があるので多かれ少なかれチームの成績に左右される部分があります。今の大営業部では、スポンサー営業を主にしていますが、チームが負けると「もう少し強かったらね」などとチーム成績を理由に断られることもあります。勝ち負けが必ずありますので、勝敗に左右されることはある程度は仕方ありません、ただ、私たちは勝敗だけではなくクラブの持つビジョンや夢を共有いただくことに重きを置きます。我々の熱意を伝え、その部分を共有いただけるようになれば勝ち負けだけではない、夢や感動といったスポーツが持つ本来の力でこの街を盛り上げていけると思います。
スポーツ業界に行きたい人たちへ

 この仕事は世界一になれる可能性がありますし、チームは優勝を目指します。つまり「日本一」です。大好きな事で日本一を目指し、さらにそれを仕事にするということはなかなかできません。大好きなサッカーで日本一を目指せることに喜びを感じますし、多くの皆さんの想いと共に目標達成に向け歩めることはとても幸せなことです。

夢、感動、歓喜など、普通の生活ではなかなか味わえないことがすぐ近くにありますし、やりがいを感じます。
 こういった業界を目指すうえで大切だと思うことは、何事にも自分からアクションを起こすということです。大学で勉強だけしていて、この業界に入ることは難しいと思います。どちらかというと、実際に現場に出てみたほうが就職のきっかけになると思います。ですから、まずは自分のできる何かしらのアクションを起こしてみてください。

 また、好きな仕事に打ち込むことも大事ですが、任せられた仕事を好きになることも社会に出てからは重要です。自分の希望の仕事だけを出来るということはありませんし、競技が違ったり、自分の想像とは違う仕事もあります。
仕事として考えた時には、夢や想いだけでは進めない部分も出てきます。実際の現場を経験することで良い部分はもちろんですが、そうではない部分も経験したり、聞いたりできると思います。そのような部分を知ったうえで覚悟を決めたのであれば、ぜひ自分の信念を貫いてスポーツ業界をめざしてください。

<取材・編集/ 野口郁美、能崎美音>